従業員の「生活」が止まれば、事業も止まる。

最終更新:2026年6月

大規模災害では、ライフラインの停止や交通の遮断により、従業員が「出社できない」「生活できない」状態になることがあります。事業を継続するには、従業員自身の生活基盤を守る備えも欠かせません。

ここでは、事業所での備蓄と、帰宅困難者への対応を整理します。

事業所の備蓄

災害直後は物流が止まり、コンビニやスーパーの商品も売り切れが予想されます。最低3日分の備蓄が推奨されています。

備蓄品の目安(従業員1人あたり・3日分)

品目数量の目安備考
飲料水9リットル(3L×3日)500mLペットボトルなら18本
食料9食分アルファ米・缶詰・栄養補助食品など。アレルギー対応も考慮
簡易トイレ15回分断水時に最も困る。凝固剤付きの携帯トイレを推奨
毛布・保温シート1枚冬季は低体温症のリスク。アルミブランケットでも可
懐中電灯部署に1本以上電池の備蓄も忘れずに。手回し充電式も有効

その他あると助かるもの

  • 救急セット――ばんそうこう・包帯・消毒液・常備薬。AEDの設置場所も確認。
  • 衛生用品――ウェットティッシュ・マスク・生理用品・おむつ(来客用含む)。
  • 工具類――バール・ジャッキ・ロープ。閉じ込め時の救出用。
  • ラジオ――停電時の情報収集手段。電池式または手回し充電式。
  • 現金――停電時はキャッシュレス決済が使えない。小銭を含む現金の備え。

備蓄の管理:ローリングストック

賞味期限のある備蓄品は「買い足しながら消費する」ローリングストック方式が便利です。年1回の入替えではなく、普段使いの延長で管理することで、期限切れを防ぎ、味に慣れておくこともできます。

帰宅困難者への対応

首都直下地震では最大約800万人の帰宅困難者が発生すると想定されています。大規模災害時は「むやみに移動しない」が原則です。

事業所としての対応

  • 従業員を事業所に留める判断基準を決めておく――震度6弱以上、交通機関の全面停止などの基準を事前に設定。「帰宅させない」判断ができるようにする。
  • 滞在スペースを想定する――会議室・休憩室など、従業員が一晩過ごせるスペースを確認。
  • 来客・取引先の滞在も想定する――従業員以外の滞在者が出る可能性がある。備蓄の数量に余裕を持たせる。
  • 帰宅ルールを決める――交通機関が復旧した後の帰宅順序(遠距離から、家族に要配慮者がいる人から、など)を事前に決めておく。

徒歩帰宅に備える(個人の備え)

  • 歩きやすい靴をオフィスに常備する――ヒールや革靴では長距離歩行が困難。
  • 帰宅経路を事前に歩いてみる――10km以上の場合は無理せず一時滞在施設を利用する前提で計画。
  • 携帯充電器・現金・地図を常に持つ――スマホの電池切れに備え、紙の地図も有効。

次のステップ

備蓄の数量は一般的な目安です。事業所の立地・従業員数・業種に応じて調整してください。 自治体の条例で帰宅困難者対策の備蓄が義務づけられている場合があります。