大雨・洪水の警報が出たら、事業所では何をすればいいですか?

最終更新:2026/10/11

大雨や川の氾濫による浸水は、設備が一度水につかると復旧に数か月かかることもあります。国土交通省・経済産業省の資料では、平成16年の福井豪雨で主要な機械がすべて使えなくなり、自主廃業に追い込まれた会社の例が紹介されています。一方で、大きな設備投資ができなくても、重要な機械や書類を2階以上へ移すといった応急の対応で、被害を大きく減らせる とされています。

そのために大切なのは、警報が出てから考えるのではなく、「どの情報が出たら、誰が何をするか」を前もって決めておく ことです。

警報のレベルごとの行動の目安

国土交通省の浸水防止計画の手引き(2026年5月)の記載例を、中小の事業所向けに整理しました。

出ている情報事業所の体制やること
レベル2 大雨注意報、氾濫注意情報注意体制責任者に連絡し、気象・河川の情報を集め始める
レベル3 大雨警報、氾濫警戒情報、高齢者等避難警戒体制止水板・土のうなどの資材を準備する/取引先・関係業者に、休業や避難の可能性を伝える/全従業員に状況を知らせる
レベル4 大雨危険警報、氾濫危険情報、避難指示非常体制止水板・土のうを設置する/重要な設備を2階以上へ移す/従業員を避難させる
  • 川が氾濫してから水が届くまでの時間は、場所によって違います。手引きでは、氾濫水の到達時間 と、浸水防止の作業にかかる時間 から逆算して、行動を始める基準を決めるよう求めています。
  • 避難指示が間に合わないことも想定し、基準となる情報を複数決めておき、どれか一つに当てはまったら動く のが基本です。
  • 夜間や休日など、人が少ない時間帯の対応も決めておきます。

避難するときの注意

  • エレベーター・エスカレーターは使わない(停電で途中で止まるおそれがあるため)。避難の前に停止させます。
  • 止水板や土のうを置く出入口は、避難経路に使わない。
  • 停電に備えて、懐中電灯や電池式の照明を用意しておく。
  • 避難場所は、浸水が想定されていない場所 に決めておく。
  • 退出がほぼ終わったら、逃げ遅れた人がいないか確認する。

情報の見方

  • 早期注意情報(警報級の可能性):警報級の大雨が5日先までに予想されるとき、可能性を[高][中]で知らせます。休業や出荷の調整を早めに考える目安になります。
  • キキクル(気象庁):土砂災害・浸水害・洪水の危険度の高まりを地図で確認できます。どの地域で警報の基準に達しそうかが一目でわかります。
  • 川の水位:国や都道府県が観測所ごとの水位を公表しています。自社の近くの川がどの観測所の受け持ちかを確認しておきましょう。

今のうちに準備すること

  1. ハザードマップや「浸水ナビ」で、自社の 想定される浸水の深さ と 水が届くまでの時間 を調べる(→「地域のハザードを知る」)
  2. 上の表を参考に、自社版の「レベルごとの行動表」と担当者を決める
  3. 止水板・土のうを置く場所、2階へ移す設備・書類のリストを作っておく(→「被害を減らす」)
  4. 年に一度は、梅雨や台風の時期の前に手順を確認する

国土交通省の河川関係の事務所には「災害情報普及支援室」があり、企業の浸水防止計画づくりや訓練について技術的な助言を受けられます。

本ページは一般的な制度の概要を示すものです。制度の有無・要件・補助率・期限は災害ごと、また時期により変わります。 実際の適用可否は必ず各窓口・公式情報でご確認ください。

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